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2013-02-24 11:11 | カテゴリ:映画のススメ
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映画「よみがえりのレシピ」後編

山形県でイタリアンレストランを営む奥田シェフは言う。
「料理で素材を選ぶのでなく、素材を料理に近づけるのです。」と。
目からウロコの言葉だった。
僕もプロではないが料理をする。料理をする時に、その調理は調理方法で選んでいるように思う。
ある素材の特性。味や食感を考慮しない訳ではないが、仕上がりの味を考える。その時、出汁やその他の調味料とのトータルで考える。
奥田シェフの考え方は少し違う。
素材にある味や食感でレシピを考える。
そこに調理の違いが出る。

奥田シェフが在来作物を生でかじるシーンがある。
おもむろに紙にペンでその作物の印象を書いてゆく。
その上でレシピを組立ててゆく。
目から鱗の考え方だと思った。
前編でも少し触れたが、在来作物は不揃いであり、糖度も改良品種に比べて落ちる。
寧ろ、癖があると言った方が適切な位、苦味などがある。
それをその作物の個性、特性として味に生かし引き立てて考えるレシピは、メニュー自体を新しく考える事だろう。
つまりは、新しい料理を奥田シェフは作り出しているのだ。
この斬新な考え方のきっかけを与えたのは、前編で紹介した江頭准教授の研究に他、ならない。
江頭准教授の在来作物の研究と斬新な発想でイタリア料理界に新風をもたらした奥田シェフの幸せな邂逅が在来作物を蘇らせたのである。
在来作物は「売れない」と言う理由で農家から生産されなくなってしまった。
しかし、その味が忘れられない人々が自宅の隅で細々と自家用に作っていた。
その種が江頭准教授に渡り、一部で再び作られるようになったのだ。
奇跡の復活劇。
そこには、過去の生産方法の復活さえある。
正に過去からの遺産が引き継がれたのである。

結局、料理とは生活の事なんだと思えてくる。
この作品は、震災がなければ製作される事はなかったかもしれない。震災で現代生活の危うさ、脆さを知ってしまった僕たちが目を向ける旧来の日本の生活がこの作物には描かれている。
料理が生活だとするなら、自分の食べている物の中身さえわからないファーストフードを食べ続けていれば、人生に迷い続ける結果になるのかもしれない。

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映画“よみがえりのレシピ”公式ホームページ

後編です。
食材を生かすのではなく、食材に準じる。
それが奥田シェフの料理のような気がしますね。
新しい料理の試み。
まだまだ、沢山挑戦して頂きたい物です。
さて、本日はふきのとうで煮物を。
下ごしらえは、前回と一緒に行っておりますので、ふきのとうの本数がレシピとはちがいますが、写真は目安程度に考えてください(笑)
では、
ふきのとうと海老の和風餡煮
のレシピを。

材料 二人前

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ふきのとう 四本
むき海老(茹で) 10g
にんじん 三分の一本
顆粒和風だし 一本
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 中さじ1
水 2カップ
水溶き葛 適量


作り方
1
ふきのとうを軽くゆがしてざるで湯をきる。

2
にんじんを長く銀杏に切り隠し包丁を入れ、鍋に水を入れにんじんを水から茹でる。

3
湯が沸いてきたら顆粒和風だし、醤油、みりん、ふきのとうとむき海老を入れて、軽く煮る。

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4
鍋が煮たってきたら水溶き葛を入れて、とろみをつければ出来上がり。

今回はあっさりと。。。
KEEP ON COOKIN'!

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【ジャンル】:映画 【テーマ】:日本映画
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